ナチュラルダイエット すぐに始められる7つのこと(前編)・(後編)で、良く噛むことのダイエット効果や食べる順番を変えることで消化酵素を効率的に使う方法、質の良い睡眠によって脂肪をエネルギーに変えられることなどをお伝えしました。
今回は、ナチュラルダイエットがおススメする食事のバランスについてお話したいと思います。
例えば、マクロビオティック・ビーガン・セミベジタリアン(地中海式ダイエット)・ローフード・農林水産省がすすめるものなど、巷には色々な食事法があり、それぞれの食事バランスを勧めています。私たちは知れば知るほど、どれが正しいか混乱してしまいます。
食事の仕方や内容は、その人の心身に合っていれば正しいものだと思いますが、いいと思って続けていたら実はそれが良くなかったり、始めは良くても合わなくなることもあるので要注意です。
では、何が自分に合う食事法なんでしょう。
ナチュラルダイエットがおススメするのは、日本の伝統食をいただくマクロビオティックをベースにした食事です。
日本人が昔から続けていたものなので、とても理にかなっていて、温帯性気候に住み穀物中心の食生活を送ってきた日本人に合っているとお墨付きの食事だからです。
食材・身体・自然を陰陽で考えるのでマニアックに感じたり、ストイックなイメージがあるかもしれませんが、実のところとてもシンプル。
私たちが住んでいる地域で育ったものを食べたり、季節や気候に合ったものを食べたり、自然の力を使って丁寧に作られた調味料を使う、自然に沿った食生活です。
このように、ナチュラルでシンプルな食生活をしていると、だんだんと自分に合ったものが分かるようになってくるでしょう。
マクロビオティックは、玄米・雑穀・野菜・海藻などを中心とするものですが、ナチュラルダイエットでは、コテコテのマクロビオティックではなく、グルテンフリー・ヴィーガン・ローフード・地中海式などの食事法も季節・体調・気分で取り入れます。
肉や魚・スイーツ・アルコールも食事や人生を楽しむために適度にいただきますが、選び方や食べ方・食べ合わせを知れば大丈夫!
その他にアーユルヴェーダや美腸法、栄養学も取り入れて、より良いもの食べましょう。
食事バランスガイド(フードピラミッド)
(画像:veggy vol.41 2015年8月号)
マクロビオティックの食事のバランス
- 全粒穀物 : 玄米・雑穀・麦類・とうもろこし・蕎麦など 50~60%
- 野菜 : 葉野菜・丸井野菜・根菜など 25~30%
- 豆類 : 納豆・テンペなど
- 海藻 : 海苔・わかめ・昆布・ひじき・あらめなど 10~15%
- ナッツ・果物・油 5~10%
- その他嗜好品 : 甘味・アルコール・魚介類・乳製品・卵・肉
全粒穀物は、全体の食事の50~60%と多めです。精製していない穀物(whole foods)は、精製された白米や小麦粉などに比べて、ビタミン・ミネラル・植物性繊維質が豊富に含まれているので、それ自体で栄養バランスが取れます。
例えば、玄米と季節の野菜・わかめ・油揚げの味噌汁、ぬか漬けと一見シンプルな献立ですが十分バランスが良いのです。
でも、玄米はちょっと好きじゃない。。という方が多いんですよね。ママが家族の健康のために玄米を作っても、家族に嫌がられてしまったり。。 実際身体に合わないと感じる人もいらっしゃいます。
そういう時は、白米に雑穀や発芽玄米を混ぜたり、分づき米にしたり、うちのように炊いた玄米を白米にこっそり混ぜたり、少しでも精製されたものだけにならないようにしてあげる事をおススメします。
上の献立に海苔や納豆を加えたり、玄米に雑穀や小豆を混ぜたり、おやつにナッツを食べると更にバランスアップです!
不足しがちな栄養素
ただ、意識して摂らないと不足しがちな栄養素があります。オメガ3脂肪酸(EPA・DHA)、鉄分、ビタミンB12、亜鉛やカルシウムなどです。
これらの栄養素は、えごま油、シソ油、亜麻仁油(アマニ油)、くるみ、緑黄色野菜、豆類などの食品やチアシードなどのスーパーフードから摂取しますが、DHAは、全て植物性食物から摂るのは大変です。
サケの約8倍のオメガ3脂肪酸をもつと言われているチアシードでも、身体の中でDHAに変換するのは、主成分であるALAの10~15%足らずと言われています。
DHAの1日に必要な摂取量は約1グラムです。サプリメントで補うか、週1回程度の青魚を食べるといいでしょう。
肉・魚・乳製品など動物性タンパク質は食べてもいいの?
肉・魚・乳製品など動物性タンパク質は、身体の中で分解・吸収されにくいため、腸内の悪玉菌が増殖し免疫力を下げる原因となるため、あくまでも嗜好品として週1~2回食べる位にしておくことをおススメします。
肉や卵を選ぶ際に知っておきたいことは、近所のお店で流通している肉や卵には、抗生物質やホルモン剤が大量に使用されていたり、不自然に穀物を餌として育ったものばかりだということ。これらが人間に及ぼす害は言い尽くせないほどです。
もし食べるのであれば、肉は「牧草牛」「グラスフェッド」「平飼い」「自然飼料」、卵も「平飼い」などのキーワードの食材を選ぶことをおススメします。
魚などの海産物は、養殖のものは避けたほうが良いでしょう。理由は肉と同じ理由です。大量飼育をされ、合成飼料や大量の病気予防や治療の薬剤・ホルモン剤・抗菌剤が投与されている可能性が高いからです。
天然でも、大型魚は有害金属などの毒を溜め込んでいるので頻繁に食べるのは避けたほうがいいです。食べるなら、天然の鰯など頭や骨ごと食べれる小さな魚を選びましょう。魚を丸ごと食べればカルシウムも豊富に摂れますよ。
放射能汚染の面を考えて魚種と産地も考える必要があるかもしれません。
以上の面から考えても、動物性の食材は、嗜好品として週1~月1程度楽しみながらいただきたいですね。
キレイになれるヒントがいっぱいのベジタリアン雑誌
Veggy(ベジィ) 2015年 08 月号 [雑誌]では、『ベジタリアンの栄養学』を特集しています。
その中でヴィーガン・ローフード・マクロビオティック・地中海式ダイエットの食事バランス(フードバランス)も紹介されています。(上画像参照)参考にすると面白いですよ。
この号では、ベジタリアンが不足しがちな栄養素も出ていています。完全なベジタリアンでなくても、健康的にダイエットをするために必要な知識なので要チェックです。